Category: 技術最前線
光学ガラスの洗浄
Update Time: 2010-5-20   Source:   Hits: 962

現在、多数の光学ガラスメーカーは、すべて研磨後とコーティング前に2回洗浄を行い、その中、研磨後は主にアスファルト(ラッカー)と研磨粉を洗浄し、コーティング前に主にコアオイル(エッジングオイル)、指紋とホコリを洗浄する
採用された洗浄プロセスは、「溶剤洗浄」と「半水基洗浄」の二種類に分けられる。両者の最大区別は、前者が無機汚染物に対する洗浄が完全に水基接着剤に依存し、後者の採用された半水基洗浄剤は、無機汚染物に対する洗浄効果もよい。
両者の共通点は、有機汚染物に対してすべて良好な効果があり、しかも同じ脱水乾燥方式を採用して、同時にレンズの安全性も極めて高い。光学ガラスの加工プロセスの中に避けられない表面腐食問題について、その成因が光学ガラスの主要な成分ー金属酸化物の水分解反応により引起された物である。通常的にアルカリ性洗浄方法を採用し、しかも、外力(超音波)作用を通じて、アブレーション痕跡を除去することである。

 1、研磨後の洗浄
「研磨」は、光学ガラス生産する中で、その加工効率と表面品質(外観と精度)を決定する重要な工事である。研磨工程中の主要な汚染物は研磨粉とアスファルトであり、少数の企業が加工過程の中にラッカーがある。その中に、研磨粉の型番がそれぞれ異なり、普通はに二酸化セリウムを主とするアルカリ金属酸化物であるレンズの材質及び研磨精度により、異なる型番の研磨粉を選定する必要がある。研磨する過程の中に使用するアスファルトは保護作用を発揮して、仕上げ後のレンズがキズや腐食を防止する。研磨された後の洗浄設備は、大体に二種類に分けられる
     1種は主に「有機溶剤洗浄剤」を使用し、もう1種は主に「半水基洗浄剤」を使用する

(1)有機溶剤洗浄が採用する洗浄プロセスは以下の通り:
有機溶剤洗浄剤(超音波)-水基洗浄剤(超音波)-市販水洗-純水洗-IPA(イソプロパノール)脱水-IPA緩慢乾燥
  有機溶剤洗浄剤の主要用途は、アスファルトとラッカーを洗浄する
以前の溶剤が多くトリクロロエタン或いはトリクロロエチレンやを採用する。トリクロロエタンはODS(オゾン層破壊物質)製品に属するため、現在段階では強制淘汰製品の段階に置かれてである
長期にわたりトリクロロエチレンを使用すると職業病が罹りやすくて、且つトリクロロエチレンがとても不安定で、水解酸性を呈するため、レンズと設備に腐食する恐れがある。これに対して、国内の洗浄剤メーカーは非ODS溶剤シリーズ洗浄剤を開発して、光学ガラスの洗浄に適用する。
また、本シリーズ製品は異なる物化指標を持つが、設備と技術の条件要求に満足することができる。例えば少数企業の生産過程の中で、レンズ表面に処理が難しいラッカーがあり、特殊な溶解性を持つ有機溶剤をすること。
部企業洗浄設備の溶剤洗浄槽の凝縮配管が少なく、自由行程はとても短くて、揮発性の遅い有機溶剤を使用する。別の一部企業は逆になり、揮発性が割り速い有機溶剤などを使用することに要求される。

水基洗浄剤の主要用途は研磨粉の洗浄に用いる
 研磨粉はアルカリ金属酸化物であるので、溶剤はそれに対する洗浄力がとても弱いので、レンズ加工過程の中で発生される研磨粉が基本的に水基洗浄ユニットで除去されるので、そのために水基洗浄剤に対する洗浄要求が高い。
以前は、中国国内の光学ガラス専用水基洗浄剤の品種が少ないため、多くの外資企業がすべて輸入洗浄剤を採用した。現在、中国国内ではある会社が光学ガラス用洗浄剤を開発し、しかも、国内の数社の大規模光学ガラス工場に採用され、完全に輸入品に取って代わることができて、腐蝕性(防腐性能)など指標において、更に輸入製品より優れている。
IPAの緩慢乾燥について説明する必要なのは、いくつか種類のレンズが乾燥された後に水印を生みやすい。このような現象について、一方はIPAの純度及び空気の湿度に関わる、もう一方では洗浄設備と大きいな関係がある。特にダブルアームの乾燥効果は明らかに、シングルアームの乾燥より悪いため、設備のメーカーとユーザーに注意してもらう必要がある。

(2)半水基洗浄は以下の洗浄プロセスを採用する:
半水基洗浄剤(超音波)-市販水洗-水基洗浄剤-市販水洗-純水洗-IPA脱水-IPA緩和乾燥
     このようなの洗浄技術は溶剤洗浄と比べて最大な区別は、其の前に二つの洗浄ユニット:有機溶剤洗浄はアスファルト或いはラッカーに対してしか洗浄効果を持っていないが、研磨粉など無機物をきれいに洗浄することができない。
半水基洗浄剤はそれと違って、アスファルトなど有機汚染物を洗浄できるだけでなく、研磨粉など無機物に対する洗浄効果もよくて、大幅後継洗浄ユニットの中で洗浄剤洗浄圧力を軽減することができる。半水基洗浄剤の特徴は揮発速度がとても遅くて、匂いは小さい。
半水基洗浄剤を採用する洗浄設備は、第一洗浄ユニットの中に、密封凝縮と蒸留回収装置がない。ただし、半水基洗浄剤の粘着度が大きくて、且つ後継工程で使用される水基洗浄剤に対して乳化作用があるため、第二ユニットでは必ず市販水洗を行わなければならない、且つそれを水流し水洗に設定するように薦める。

中国国内でこの技術を応用する企業はまだ多くない、その中の1つ原因は、いままでは半水基洗浄剤がほとんど輸入しなければならない、価格は比較的に高価、最近までにやっと半水基洗浄剤が国内で普及され始めた。水基洗浄ユニットから、半水基溶剤のプロセスはほぼ洗浄技術のプロセスと同じ。ここで記述を省略する。


(3)二種類洗浄方式の比較
     溶剤洗浄は比較的に伝統的な方法で、そのメリットは洗浄速度が速くて、効率は比較的に高くて、溶剤の自身は絶えず蒸留して再生することができて、リサイクルすることができる。但し欠点も著しい、光学ガラスの生産環境は恒温恒湿が要求されるため、すべて密閉工場が必要で、溶剤の匂いは作業環境に対する影響が大きく、特に密封せず半自動式洗浄設備を使用する時。
    半水基洗浄はここ数年来次第に成熟されている新しいプロセスなので、それは伝統溶剤の上に改善して来た物である。
 それは有効に溶剤のいくつか弱点を免れて、無毒で、匂いが軽微で、且つ廃液は汚水処理システムに排出することができる。必要なプラントが少ない。使用周期は溶剤より更に長い。ランニングコストは溶剤より更に低い。
半水基洗浄剤の最も際立っているメリットは、研磨粉など無機汚染物に対して良い洗浄効果を持つので、大幅に後続ユニットの水基洗浄剤の洗浄圧力を緩和し、水基洗浄剤の使用寿命を延長し、水基洗浄剤の使用量を減らし、ランニングコストを下げることができる。その欠点は洗浄速度が溶剤より遅い、且つ必ず水洗しなければならない。


2、コーティング前の洗浄

 コーティングする前に洗浄する主要な汚染物はコアオイル(エッジングオイルも称されて、芯出しも芯決め、芯取りと称されて、指定する半径と芯の精度を得るために設定する工程である)、拇印、ホコリなどがある
コーティング工程は、レンズ清潔度に対する要求非常に厳しいので、洗浄剤の選定はとても重要なことである。ある種類の洗浄剤の洗浄を考慮する同時に、まだその腐蝕性など方面の問題も考慮しなければいけない。
コーティング前の洗浄は、普通に研磨後に採用する洗浄方法と同じ、溶剤洗浄と半水基洗浄など方式に分けられる。プロセス及び採用される化学薬剤のタイプは前述とおり。

3、コーティング後の洗浄

普通は塗布前の洗浄、接合前の洗浄と組立前の洗浄を含み、その中に接合前の洗浄(接合とは2枚のレンズを感光性接着剤で指定形状までに接着し、一次加工成型の需要に満足し、或いは比較的に特殊な曲率、透光率するための一つ工程のことを指す)の要求が最も厳しいである。接合する前に洗浄する汚染物は、主にホコリ、拇印などの混合物、洗浄は難しくないが、レンズ表面清潔度に対して非常に高い要求がある、その洗浄方式は前述二つの洗浄プロセスと同じである。

光学ガラス表面アブレーション及びその解決方法

1、光学ガラス表面のアブレーション問題及びその成因
当面、光学ガラス加工過程の中に、最も手を焼く問題はガラス表面のアブレーションである。アブレーションどのように発生されたのか?光学ガラスの主要成分は珪酸塩で、水又は水蒸気と接触した場合、加水分解作用が発生されて、アブレーションを形成する。
反応方程式は次の通り:
Na2SiO3+2H2O↔2NaOH+H2SiO3               (1)
加水水解作用の本質は、水中の水素イオン(H+)とガラス表面アルカリ金属イオンの間の交換である。
その交換過程は次の通り:
H2O↔H++OH-                             (2)
加水分解
Si-O-Si-Na           Si-O-Si-H
O-Si-O      + H+ → O-Si-O       + Na+     (3)
Si-O-Si              Si-O-Si

結果的に水素イオンは絶えず減少されて、水中のOH-イオンを絶えず増加させる同時に、ガラス表面で珪酸ゲル薄いフィルムを形成する。OH-イオン増加の結果は、ガラスが液体環境におけるアルカリ性が絶えず増強されるため、高濃アルカリ性液体を形成し、H2SiO3と化学反応を発生して、方程式は次の通り:
2OH-+ H2SiO3=2H2O + SiO3²-                (4)

このように方程式(1)を右に移行することを激化させて、アルカリ性物質を形成して再度増加されて、このような循環はアブレーションを深刻化させる。同時にシリカゲル質層は多孔性の亀裂構造を持ってあるので、OH-イオンを継続にガラス層に侵蝕させて、特にケイ素含有量が少ない、化学安定性が悪い材質は、珪酸ゲル膜の緻密性と頑丈性が割りに劣って、更にOH-の浸食が深を激化した。

加水水解作用は、ほとんど光学ガラスの全体加工過程を経過した、研磨、芯出しなど工程或いは工程の間に、すべてある程度に発生される。加水水解作用の表現形式、或いは加水水解程度を激化する外在条件がとても多く、たとえばアルカリ性腐食、塩基類腐食、温度腐食(洗浄剤の温度、乾燥温度、室内温度などを含む)などである。

現在は研磨工程を例として、アルカリ性環境及び加工方法自身は、どのように加水分解作用を加速するかを説明する。通常では、CeO2(二酸化セリウム)を主要成分とする研磨粉は、レンズに対して腐食を構成しない、但し研磨加工を行う時に、液体液は水と研磨粉により調合されたものである、そのために新規調合された研磨液の初期pH値は、水と研磨粉の酸アルカリ性により共通決定されて、普通はアルカリ性(pH>7)を呈する。
前述のように、ガラスが水に接触すると加水分解反応が発生する。例えば:方程式(1)、形成されたH2SiO3(珪酸)はゲル状態を呈し、ガラス表層に対して保護作用を発揮し、反応の継続進行を阻止することができる。同時に一部のH2SiO3(珪酸)が分解され、形成したH2SiO2(二酸化珪素)がガラス表面に附着すると、加水分解の反応を緩慢に、保護作用を発揮し、化学反応方程式は次の通り:
H2SiO3(珪酸)→2H2O+ SiO2(二酸化珪素)(5)

ガラス表面の研磨に従って、表層SiO2(二酸化珪素)とほとんどのH2SiO3ゲルが除去されて、方程式(1)、(5)のバランスを打ち破って、方程式(1)、(5)の反応を更に深く右に移行させ、更に多くいアルカリ性物質を形成して、研磨液pH値の向上を招き、その中のアルカリ性液体とH2SiO3ゲルが反応して、方程式(4)のようで、このように循環で水解反応を加速して、ガラス表面のアブレーションをを招く。

2、表現及び洗浄対策
表面がアブレーションしたガラスは、洗浄、水洗、脱水と乾燥処理を経過してから、通常的に白色霧形残留物があり、アセトンなど溶剤で取り除くことができる。強光照射により可視の塊状痕跡が見える。痕跡はガラスの材質によって異なり、一般的に青色或いは灰色を呈する。これはガラス表面がアブレーションされた後に、相応位置の屈折率が変化したためである。

光学ガラス表面の精度要求が極めて高いので、アブレーションのあるガラスはコーティング不良が発生し、使用に影響するため、コーティング前に必ず妥当な処理しなければならない。普通はアルカリ性洗浄方式を採用してアブレーション問題を解決することができる。

アルカリ性洗浄は、文字通り、特殊方法を採用して配合された強アルカリ性洗浄剤であり、ガラスレンズを一定温度におけて、一定時間(レンズの材質による)を液体に浸して、ガラス表面に均等に腐食させて、極めて薄い珪酸塩と珪酸などを形成し、同時に温度と時間の制御を通じて、この腐食の深度を極めて小さくさせる(一般的に数十ナノメートル)、レンズ表面の精度に影響することはない。外力(超音波)の洗浄を通じて、ガラス表面は腐食よりを落ちさせて、それによりアブレーションによる発生された塊状痕跡を除去する目的に達成することができる。


 
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